【2025年最新】タイ古着買い付け完全ガイド|バンコクのおすすめ市場&仕入れの注意点
古着ビジネスを本格的に展開したい方にとって重要な仕入れ拠点が、タイのバンコクです。
世界各国の古着が集まる利便性に加え、低コストで大量に商品を確保できます。仕入れ先は観光地のマーケットからプロが集まる市場、郊外の倉庫まで幅広く存在しており、安定した仕入れルートを構築できる環境が整っている点も魅力です。
今回は、2025年のタイの古着市場の最新情報を踏まえながら、効率よく仕入れを進めるための交渉術や輸送方法までを実践的に整理しました。現場ですぐに活かせる知識を身に付け、仕入れルートの多角化や利益の最大化を目指しましょう。
目次
なぜタイの古着買い付けが熱いのか?古着が集まる理由と人気のワケ

タイは、古着の仕入れ先として、世界中のバイヤーから注目を集めています。なぜ多くの古着がタイに集まり、買い付け先として選ばれているのでしょうか。
ここからは、タイが多くの古着バイヤーに支持される理由を解説します。
世界中からタイに古着が集まる理由
タイが古着の中心地として注目される背景には、主に以下の2つの要因があります。
・地理的位置
・国際物流の事情
タイは東南アジアの中心で、国際物流のハブとして発展してきました。主要な港や空港が整備されているため、欧米や日本から輸入された大量の古着が集積します。
こうして集まった古着を再流通させる仕組みが整っているのがタイで、安定した在庫確保が可能です。周辺国と比べても圧倒的に流通量が多く、仕入れ戦略を組み立てるうえで重要な位置を占めています。
「ユーズド・イン・ジャパン」の人気
日本からタイに流入する古着は「ユーズド・イン・ジャパン」として、高い評価を受けています。
理由のひとつが「品質の高さ」です。日本の古着は縫製が丁寧で型崩れしにくく、バイヤーからの厚い信頼を得ています。
また、日本国内では商品が短いサイクルで入れ替わるため、比較的新しいデザインの服や状態の良いものが市場に出回る点も特徴です。UNIQLOなどの大衆向けブランドから、ハイブランド系、アウトドア系など、幅広いアイテムが揃う点も人気の秘密であるといえます。
「ユーズド・イン・ジャパン」の商品はタイだけでなく世界中のバイヤーからも注目されており、タイを経由して世界各国へと再流通しています。
低コストで仕入れられる魅力
タイでの古着買い付けの最大の魅力は、仕入れコストを抑えられる点です。
現地では「ベール買い」と呼ばれるまとめ売りが採用されており、1袋当たり数十着から数百着が詰め込まれています。まとめ売りによる大幅な割引が実現しており、1着あたりの単価を大きく下げることが可能です。
さらに、市場ではなく郊外にある倉庫仕入れを利用すれば、より安定的に商品を確保できます。倉庫では状態やジャンルごとに古着が分類されているケースもあるため、バイヤーは欲しい商品を効率よく仕入れることができるでしょう。
タイの低コストで大量の古着を安定して仕入れられる環境は、利益率を高めたいバイヤーにとって大きな魅力であるといえます。
タイ旅行の「ついで」に?古着の買い付けにはレベル別マップを活用

タイでの古着仕入れを効率よく進めるには、自分の経験レベルに合った仕入れエリアを把握しておくことが大切です。
ここからは、2025年の最新情報を踏まえ、レベルごとに市場や倉庫を整理しましょう。
タイは日本からも行きやすい?費用は?
日本からバンコクまでは直行便が出ており、成田や関空からであれば6〜7時間ほどで到着します。LCCを利用すれば、片道は2〜3万程度、シーズンによってはさらに安く、航空券を確保することも可能です。便数も多いため、都合の良い時間帯を選びやすい点もメリットといえます。
宿泊費や現地での費用も比較的安く、仕入れを目的とした短期滞在であれば、コストを抑えやすい環境が整っている点も魅力です。
日本からのアクセスの良さと現地での滞在コストの低さは、タイが仕入れ拠点として選ばれ続けている理由のひとつであるといえます。
タイの古着買い付けに人気の主なエリアと距離感
バンコクで古着を仕入れる際、まず押さえたいのが「チャトチャック・ウィークエンド・マーケット」です。市内中心部からMRTで約20分と好アクセス、東南アジア最大規模の市場として、初心者からプロまで多くのバイヤーが訪れます。
おしゃれな若者向きのトレンドアイテムを探すなら、「グリーンヴィンテージ」がおすすめです。セレクトショップ向きの一点ものや状態の良い古着が豊富で、効率よく仕入れの精度を高められます。
タイのローカルな雰囲気を味わいながら仕入れたい場合は、「タラート・ロットファイ・シーナカリン」が良いでしょう。中心部からは少し離れており車で30〜40分かかりますが、一点ものやヴィンテージなどの掘り出しものを探すのに適しています。
2025年最新の古着買い付けのレベル別マップ
古着の仕入れ先は、経験値や目的によって変えることが大切です。適切な仕入れ先を選ぶことが、満足度の高い仕入れにつながります。ここからは、2025年のおすすめ市場・倉庫をレベル別に紹介しましょう。
《初級向け》
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場所 |
特徴 |
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チャトチャック・ウィークエンド・マーケット |
週末に開催される、東南アジア最大級の市場。古着の種類が豊富で初心者でも選びやすい。 |
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グリーンヴィンテージ |
週末限定で開催。おしゃれな若者やセレクトショップ向け。トレンド感のある一点ものが揃う。 |
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タラート・ロットファイ・シーナカリン |
雰囲気の良いナイトマーケット。古着に加えアクセサリーなどの小物も充実。仕入れと同時にタイの文化も楽しめる。 |
《中~上級向け》
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場所 |
特徴 |
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パタヴィコーン市場 |
低価格で質のよい古着が大量に集まるため、効率の良い仕入れが可能。 |
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ロンクルア市場 |
タイとカンボジアの国境にある本格的で大規模な市場。種類が豊富で、ハイブランド品も。交渉力や目利きの力が必要。 |
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バンコク近郊の古着倉庫(ラグ) |
㎏単位での大量購入が可能で、掘り出し物も多い。低コストで効率よく仕入れができる。 |
※初級・中級のレベル分けは自社調べ
まずはアクセスしやすく、タイの雰囲気も楽しめる初心者向けの市場から挑戦すると安心です。
より効率よく仕入れたい方や本格的にビジネスに取り組みたい方は、中級者向けの市場を検討すると良いでしょう。
これだけは押さえたい!古着買い付けの7つの注意点

タイでの古着買い付けは魅力的ですが、思わぬトラブルに巻き込まれて「失敗した…」と感じるケースも少なくありません。
ここからは、安心して仕入れに集中できるよう、買い付けに役立つ7つの注意点を紹介します。
1.商品の状態(破れ・汚れ)を必ず確認する
古着は衣類として生産されてから時間が経っているので、シミや破れ、においなどのコンディションチェックが欠かせません。一見良い状態に見えても、裏や細部にダメージが隠れているケースもあります。
仕入れ後に販売できない状態のアイテムがみつかれば、大きな損失につながるため、気になる商品は手に取ってチェックすると安心です。
2.日本への輸送方法を事前に決めておく(航空便 vs 船便)
せっかく現地で安く仕入れても、輸送コストがかさめば利益が薄れてしまいます。利益を最大化するには、仕入れ前に輸送方法を検討しておくことが欠かせません。
たとえばTシャツ数十枚程度であれば、航空便でスピーディに送ることができるでしょう。しかし、重量のあるデニムやジャケットなどを航空便で大量に送ると、費用が一気に膨らんでしまいます。
船便は日数はかかるものの、1点あたりの輸送コストを抑えることが可能です。利益を守るため、仕入れる量や運ぶアイテムを踏まえたうえで、最適な輸送方法を選びましょう。
3.価格交渉は必須(外国人価格に注意)
タイの市場では、最初に提示される価格が適正価格とは限りません。特に外国人は、高めの価格を提示される場合があります。
相場より高い金額で売られる事態を避けるには、購入の際は必ず、価格交渉を行うことが大切です。価格交渉をすることを基本とすれば、無駄な出費を防げます。
4.倉庫での買い付けはアポイントがおすすめ
タイの古着倉庫はマーケットとは違い、自由に出入りできない場所もあります。そのため、特に人気の倉庫では、アポイントを取っておくことが大切です。優先して案内してもらえたり、質の良いアイテムを紹介してもらえたりする可能性があります。
アポイントメントは電話やSNSの公式アカウントで取るのが一般的ですが、不安な方は現地に詳しい業者に依頼すると安心して訪問できるでしょう。
5.大量買いなら「ベール」での購入も検討
タイの古着市場や倉庫では、古着をまとめて圧縮・梱包した「ベール」と呼ばれる単位で販売されるケースがあります。1ベールの中には、数十〜数百枚の古着が圧縮。Tシャツやデニムなどのカテゴリに分けられている場合もありますが、仕分けされていないケースも少なくありません。
ベール仕入れは、1点あたりの仕入れ単価を大きく下げられる点がメリットです。状態の悪い商品や売れにくいアイテムを仕入れてしまうリスクもあります。
失敗を避けるには、経験が浅いうちは中身をある程度チェックできる倉庫や、信頼できる業者から購入すると良いでしょう。
6.日本での通関手続きが必要になる
タイで仕入れた古着を日本に送るには、税関での通関手続きが求められます。
しかし、手続きへの理解が不十分だと「荷物が受け取れない」といったトラブルにつながる可能性があるため、注意が必要です。輸入量や金額によっては消費税が発生し、仕入れコストに影響する場合もあります。
特に輸入が初めての場合は、インボイスなどの必要な書類を事前に確認し、輸送業者や通関業者と連携して準備を進めておくことが大切です。手続きをスムーズに進められれば、余計な時間や費用がかからず、最速で利益につなげられます。
7.言葉や交渉が不安なら、仕入れ代行業者に依頼するのも手
現地で仕入れを行う際は、タイ語や英語を使って商品のやり取りや価格交渉を行う必要があります。しかし、語学に不安があると、希望の条件での取引ができなかったり不利な契約を結んでしまうかもしれません。
日本語を使わない仕入れに不安がある場合は、仕入れ代行業者を活用するのも有力な手段のひとつです。中には通関手続きまで任せられる業者もあり、言葉の壁を気にせず仕入れに専念できます。
費用は発生しますが、不安なくスムーズに取引ができるメリットを考えると、仕入れに不安がある方にとって十分に検討する価値があるでしょう。
※参考:JETRO「ASEAN加盟国からの輸入の際の関税の優遇と原産地規則 」
よくある質問:タイで古着を買い付けたい人向け

タイでの古着の買い付けに挑戦する場合、さまざまな疑問が出てくる方も多いでしょう。
ここでは、実際に買い付けを行う方が迷いやすい質問をまとめました。不安なく現地での仕入れをスムーズに進められるよう、事前に目を通しておくことが重要です。
Q1. タイから古着を仕入れるメリットは?
A.タイは東南アジア有数の古着集積地で、欧米や日本から大量の衣類が集まります。そのため、質の良いリユース品を比較的安く仕入れることができ、幅広いジャンルの古着を安定して確保できるのが強みです。また、日本やアジア各国への物流ルートが整っているため、再輸出の拠点としても人気があります。
Q2. タイから古着を輸入する際に必要な手続きは?
A.古着は中古衣料にあたるため、輸入時には通関手続き・消毒・検品といった条件をクリアする必要があります。特にインボイスやパッキングリストの不備があると、税関でストップする恐れがあるので注意が必要です。また、輸送方法によっても必要書類が変わることから、事前の確認は欠かせません。
NIPPON47は、現地仕入れから輸送・通関、必要書類の準備までをワンストップで代行しており、スムーズな輸入を実現できます。
Q3. タイで仕入れた古着の品質はどうやって管理されていますか?
A.市場や倉庫で仕入れる古着は、新品同様の状態から使用感の強いものまでが混在しています。そのため、仕入れ時に破れやシミ、臭いなどを一枚ずつ確認することが重要です。
ベール仕入れの場合は中身をすべて確認できないケースもあるため、リスクを理解したうえで選ぶ必要があります。
Q4. タイから古着を仕入れる場合の最小ロットや費用感は?
A.最小ロットは仕入れ先によって異なりますが、一般的には「ベール」と呼ばれる数十〜数百着単位での仕入れが基本です。倉庫によっては少量のテスト仕入れに対応している場合もあり、規模や目的に応じて柔軟に選ぶことができます。
費用はアイテムの種類や数量、さらに輸送方法(航空便・海上便など)によって大きく変わるのが特徴です。たとえば、Tシャツ主体のベールとデニム主体のベールでは重量が異なるため、輸送コストに差が出ます。
詳細なコストはケースごとに異なるため、事前にシミュレーションしておくと安心できるでしょう。
Q5. タイから日本へ輸入する際、輸送にはどれくらいの日数がかかりますか?
A.かかる日数は輸送方法によって大きく異なるため、仕入れる量や予算に応じて、最適な手段を選ぶことが重要です。
航空便なら約3〜5日で到着するため、スピードを重視したい場合に向いています。高速海上便は約1〜2週間、通常の海上便であれば約3〜4週間が目安と時間はかかりますが、コストを削減できる点がメリットです。
NIPPON47では、仕入れの規模や納期に応じて最適な輸送プランをご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
タイでの古着買い付けは、魅力的なアイテムを低コストで仕入れられる大きなチャンスです。その一方で、市場の特徴や交渉術、輸入手続きなど、押さえるべきポイントもあります。
今回ご紹介した記事を参考に、無駄なコストやトラブルを避けながら、仕入れを進めましょう。自分のレベルや目的に合った市場や倉庫を選び、必要に応じて代行業者も活用すれば、古着ビジネスを安心して拡大できます。
次回以降の仕入れ計画から取り入れ、満足度の高い買い付けを実現させましょう。
