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    インコタームズの狙いとは…リスクを低くするための選び方を徹底解説

    輸入者と輸出者で取り決められるインコタームズって難しいよね。輸送にかかる費用と責任をどう負担するのか大きな違いがあるよ。

    貿易ビジネスを始めるにはまず、貿易に関するさまざまなノウハウを身に付けなくてはなりません。税務署への開業届の提出方法や関税と消費税の納税方法、フォワーダーの選定方法、税関からの輸出入者符号の取得方法など、知っておかなくてはいけないことがたくさんあります。

    その中でもICCが策定したインコタームズについて知っておきましょう!

    「インコタームズの各名称とは…」「インコタームズの狙いとは…」「インコタームズの選び方とは…」など、今後役立つ情報をしっかりとチェックしておきませんか?

    インコタームズの狙いとは?2010年版と2020年版での変更内容も

    インコタームズとは貿易ビジネスに必要不可欠な規約となっていますが、どんな狙いがあるのか…。また、2020年版では何が変わったのでしょうか。

    インコタームズが掲げる狙いとは?

    インコタームズとは、国際輸送のトラブルやリスクを避けるため、売手側と買手側の費用と責任の負担範囲を明確にするものです。

    1936年に国際規則を制定したのが始まりです。

    ①売手側と買手側の費用負担の範囲…輸送費用はどちらが負担するのか。

    ➁ 貨物の引渡し時期の分岐点

    …品物損傷・輸送途中の事故などの損害負担はどちらになるのか。

    ➂ 貨物の引渡し時の売手側と買手側の役割…どこからどこまでリスク負担するのか。

    上記の3点は貿易取引において非常に重要な定義です。したがって、インコタームズが掲げる狙いとは、貿易ビジネスにおいて世界中での混乱を防ぐためのものといえるでしょう。

    2020年版での主な変更内容

    インコタームズは2020年に改訂が行われました。2010年以来10年ぶりとなるので、大きく変更した部分もあります。どんなことが変わったのでしょうか…。

    ・積込済み付記の船荷証券とFCA規則

    ・リストアップした費用の分担

    ・CIF・CIPの保険補償範囲の違い

    ・FCA・DAP・DPU・DDPにおいて、売手側と買手側の輸送手段を用いての運送手配方法

    ・DATからDPUへの変更

    ・輸送の義務と費用においての安全要求

    ・利用者の解説ノート

    とくに「DATからDPUへの変更」については2010年版と大きく異なり、2010年版にはあったDAT(ターミナル持込渡し)が無くなり、DPUが新たに加わったのです。DATはあらゆる輸送方法が選べて、売手側が指定地まで輸送して荷下ろし準備が終わったら危険負担が切り替わります。DPUの場合は買手側が荷下ろしするまでの義務を売手側が負うのです。

    【参考:HUNADE 【図解!インコタームズ入門・2020年版】貿易条件とは?

    インコタームズの規約されている種類とは?名称と特徴を徹底解説

    インコタームズの規約されている種類は、アルファベット3文字で表されており、2020年以降2種類と11条件があります。

    ①輸送のすべてに関わる規則

    ・EXW (工場渡し)

    …Ex Worksの略で、売手側が品物を引き渡したら買手側が発送全体のコストとリスクを負担する。

    ・FCA(運送人渡)

    …Free Carrieの略で、売手側は買手側の運送業者に渡されるまで責任を負い、引渡義務完了ののち買手側が手配をする。

    ・CPT(輸送費込み)

    …Carriage Paid toの略で、売手側が責任を負うのはFCAと同じだが輸送費を負担する必要がある。

    ・CIP(輸送費保険料込み)

    …Carriage and Insurance Paid toの略で、売手側の責任はCPTと同じだが品物の保険を購入する義務がある。総合的な保険が必要だと感じたら買手側が自己負担する。

    ・DAP(持込渡し)

    …Delivered at Placeの略で、売手側のコストとリスクの負担は品物を引き渡した時点で買手側に変わる。

    ・DPU(荷卸込持込渡し)

    …Delivered at Place Unloadedの略で、指定場所にて荷下ろしが完了するまで売手側がコストとリスクを負担する。

    ・DDP(関税込持込渡し )

    …Delivered Duty Paidの略で、指定の住所に品物が輸送されるまで全体のコストとリスクを売手側が負担し、輸出入の手配をして関税を支払う。

    ②海上・内陸水上輸送に適用する規則

    ・FAS (船側渡し)

    …Free Alongside Shipの略で、品物が船側に渡されるまでのコストとリスクを売手側が負担する。その後、買手側がリスクを引き継いで輸出入の手配をする。

    ・FOB(本船渡し)

    …Free on Boardの略で、売手側が負担するのは、品物を船に積み込むまでのコストとリスク、通関手配。買手側に負担が切り替わるのは品物が積み込まれた時点。

    ・CFR(運賃込み)

    …Cost and Freightの略で、売手側の負担はFOB同様の責任と持ち込むコスト。品物が積み込まれた時点で買手側が責任を負う。

    ・CIF(運賃保険料込み)

    …Cost, Insurance and Freightの略で、売手側はCFRと同じ義務と保険料も負担する。CIP同様、より総合的な保険が必要と感じた場合は買手側が自己負担する。

    まとめ 

    国際貿易において世界共通ルールであるインコタームズとは、貿易ビジネスにおいてとても重要です。しかし、すぐに貿易ビジネスを始めたい人にとっては、各条件があるインコタームズを覚えるのはとても困難でしょう。

    そこで、当方の「株式会社NIPPON47」にお任せください!当方では、日本とタイ間の仕入代行サービスを行っています。国内と現地双方にいるスタッフが仕入れの交渉はもちろん、買い付けや輸出の手続き、発送業務までのすべてのサポートを的確に行います。「インコタームズとは?」と混乱している人は、お気軽にぜひお問い合わせください。