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    コンテナを使った輸送のメリット・デメリットとは?FCL・LCL(混載)の使い分けも

    国際輸送では、一般的にコンテナが使用されていますよね。それには大きなメリットがあるからです。いっぽうで、トラブルがつきものだといわれているのも事実です。そこで今回は、海外との輸出入をするさいにの、コンテナ輸送のメリット・デメリットを押さえておきましょう。ありがちなトラブルへの対処法もご紹介したいと思います。

     

    また、コンテナ輸送にはFCLとLCL(混載)を使い分けることも重要です。賢い選びかたのポイントを知って、輸送コストの削減につなげましょう。

     

    コンテナを使用した輸送にはどんなメリットがあるの?

    じつは、コンテナのサイズには世界共通の規格があります。ではさっそく、コンテナを使用した輸送のメリットをみていきましょう。

     

    サイズが国際的に統一されている

     

    コンテナが「海上輸送における技術革新」といわれるのは、国際規格に基づいて作られるようになったからです。一般的に使用されているのは、20フィートコンテナと40フィートコンテナで、どれも外寸が統一されています。

     

    コンテナのサイズが統一されていると、荷役を効率的におこなうことができるのです。国境を越えた国に到着後、船からの荷降ろしやトラックへの積み込みがスピーディーになります。

     

    貨物へのダメージが少ない

     

    とくに海上輸送では天候の影響を受けやすく、これまで大波が原因で貨物が破損することが少なくありませんでした。でも、コンテナは鋼鉄やアルミなど頑丈な素材で作られているため、貨物へのダメージを最小限に抑えることが可能です。また、雨に濡れても荷役の作業ができることや、貨物に使用する梱包材の削減にもなるというメリットがあります。

     

    コンテナの種類が豊富

     

    コンテナにはサイズのほか、さまざまな機能をもったものがあります。輸送したい貨物に合わせて選ぶことができます。代表的なコンテナの種類をみてみましょう。

     

    ・ドライコンテナ:もっとも一般的なコンテナで、20フィート・40フィート・40フィートハイキューブの3サイズがある。

     

    ・リーファーコンテナ:断熱材が使用されているため、温度や湿度を調整することができます。

     

    ・オープントップコンテナ:天井がないため、ハイキューブコンテナでも収まらない高い貨物に対応できる。

     

    ・フラットトラックコンテナ:天井と壁がないため、特殊な形状の貨物に対応できる。

     

    ・ISOタンクコンテナ:油などの液体を輸送できる。

     

    *20フィート:2.35m×5.86m×2.38m(高さ)

    *40フィート:2.35m×12.03m×2.38m

    *40フィートハイキューブ:2.35m×12.03m×2.70m

     

    【参考:フォワーダー大学「コンテナの種類やスペックを徹底解説!」

     

    コンテナ輸送にはデメリットもある!?トラブルへの対処法も

    次に、コンテナ輸送のデメリットをみてみましょう。ありがちなトラブルへの対処法を知っておくと安心です。

     

    湿気や高温に弱い貨物への対策

     

    海上は湿気が多いことがデメリットになります。また、高温多湿の国で荷詰めをおこなうと、どうしてもコンテナに湿気がこもりやすくなってしまいます。防湿対策として、コンテナ内に除湿シートを敷いたり布団類を入れておくと、適度に湿気を吸収してくれます。

     

    また、食品などの温度管理が必須な貨物は必ずリーファーコンテナを使用しましょう。コンテナのメーカーにもよりますが、-25°C〜25℃での温度調節が可能です。

     

    バンニング作業は丁寧に

     

    バンニングとは、コンテナに貨物を詰め込むことです。バン積めともいいます。輸送中に荷崩れをおこさないように丁寧な作業が必要です。重量のある貨物は下に積む、貨物の重心を中心に置くなどバンニングにはコツがあります。また、貨物をしっかり固定することも重要です。

     

    コンテナの荷崩れはなぜ起こる?リスクを最小限に抑えるためにできること

    コンテナLCL(混載)輸送って?メリットと賢い使い分け

    1本のコンテナをどう使用するかによって、輸送コストが変わってきます。FCLとLCL(混載)をうまく使い分けるメリットをみてみましょう。

     

    コンテナのFCLとLCL(混載)とは?

     

    コンテナ輸送にはFCLとLCL(混載)があります。それぞれ次のように貨物の積み方が異なります。

     

    ・FCL:コンテナを1本丸ごと使用して輸送する。「フルコン」や「CY貨物」ともいわれます。

     

    ・LCL(混載):コンテナ1本を他の荷主とシェアして輸送する。いったん、船会社指定のコンテナフレートステーションに運ぶため、「CFS貨物」ともいわれます。

     

    LCL(混載)輸送を選ぶメリットとデメリット

     

    LCL(混載)輸送のメリットとデメリットは次の通りです。

    ・メリット:輸送コストを抑えて少量の貨物を輸送できる。また、貨物到着後はデバンニング後の引き渡しとなるため、時間がかかるものの手間が少なくて済む。

     

    ・デメリット:バンニングとデバンニングをおこなうCFS(コンテナフライトステーション)が国によってバラつきがあるため、貨物破損のリスクがある。また、CFSの使用料がかかる。

     

    コンテナ輸送はどこに依頼するべき?

     

    コンテナでLCL(混載)輸送をするなら、多くの場合フォワーダーへ依頼します。フォワーダーは、船会社と荷主との間でコンテナ輸送のアレンジをおこなう業者です。1本のコンテナに満たない貨物でも、スペースを提供してもらうことができます。

    【コンテナ輸送】LCL・混載ってなに?仕組みやメリット・デメリットを解説

    コンテナ輸送のメリットまとめ

     

    コンテナを使用した輸送のメリットは、国を問わず陸海輸送を効率的におこなうことができることです。また、貨物へのダメージがとても少なく、貨物に合ったコンテナの種類を選べます。ただし、湿気や高温に弱い貨物には、防湿対策などの工夫が必要です。また、丁寧なバンニングの作業は、天候や揺れへの対策として有効です。

     

    コンテナ輸送にはFCLとLCL(混載)があります。送りたい貨物の量に合わせて賢く選ぶと、輸送コストの削減になります。いちどフォワーダーへ問い合わせてみましょう。