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    海上輸送と航空輸送は何が違う?メリット・デメリットと安く送る方法とは

    国際輸送には、海上輸送と航空輸送の2種類があります。しかし、どちらも同じ荷物を運ぶわけではありません。海上輸送と航空輸送は、運ぶものが違うのです。 

    輸出入を行うのであれば、どちらも状況に応じて使いこなしておきたいですね。この記事では、航空輸送と海上輸送、2つの輸送方法の運ぶものの違いやメリット・デメリットについて解説します。

    また、海上輸送と航空輸送の違いを生かし、安く輸送する方法もご紹介します。違いを理解しておくと、費用も時間も効率よくビジネスを進められるでしょう。 

    国際海上輸送と航空輸送の具体的な違い|荷物の種類や注意点を知ろう

    海上輸送

    一般的に、国際海上輸送はコンテナ単位、航空輸送の運ぶものは小規模というイメージがあるでしょう。そういったイメージは決して間違いではありませんが、荷物の種類・料金を知ると、輸出入がスムーズになります。海上輸送と航空輸送、どちらの場合も運べないものがあるので注意しましょう。

    航空輸送と海上輸送で運べるもの

    2つの輸送手段の最大の違いは、一度に運べる量「積載量」です。航空輸送は最大100トンに対し、国際海上輸送ではコンテナ船だけでも51000トンまで運べます。 

    そのため、国際海上輸送は一度に大量に運ぶ場合や、大きな荷物を運ぶのに適しているといえるでしょう。一方、航空輸送は精密機器や生鮮食品、冷凍以外の温度管理が必要なものを運ぶのに適しています。

    どっちがお得?

    運賃に関しては、国際海上輸送のほうが断然安くなります。その上、量も多く運べるので航空輸送よりももっと安くなるでしょう。

    海上輸送に比べて、航空輸送には速い利点があります。船舶ではイタリアまで半年かかりますが、航空機では1日と7時間で到着します。日本から遠く離れた国に小さな荷物を輸出入するなら、航空輸送がオススメです。

    ただし、海上輸送でも東南アジアや中国、韓国などでは関西から出港すればそれほど時間はかかりません。送る国によって海上輸送か航空輸送を選ぶと、コストや日数を効率の良いものにできるでしょう。

    どちらの手段でも運べないもの

    日本の関税法にて禁止されている品目(ワシントン条約該当動物など)は、どちらの手段でも運べません。爆発物や火薬、一定の条件下で爆発・引火する可能性があるものは運べないので、梱包のさいには注意しましょう。

    また、国によっては輸入を禁じている品物があります。例えば、中国やウガンダは中古衣類の輸入を禁止しています。情勢によって輸出入できる品物が変わるため、発送前に確認しましょう。 

    運ぶもので手段を変えよう!海上輸送と航空輸送のメリット・デメリット

    航空輸送

    海上輸送と航空輸送には、それぞれメリットとデメリットがあるため、運ぶもので手段を変えるのが重要です。どのように手段を選ぶべきか、効率の良い輸送を行うためのポイントを解説します。

    海上輸送のメリットとデメリット

    海上輸送のメリットは、大きな荷物やたくさんの物を一度で運べる点です。また、CO2の排出が少ない輸送方法なので、SDGsや環境問題に取り組んでいきたい企業にもオススメです。航空輸送ではリチウムイオン電池を含んだものは条件により、輸送できない場合があります。しかし、海上輸送ではリチウムイオン電池が内蔵されているアイテムを送れます。

    海上輸送では国によって届くまでに日数がかかるため、商品の仕入れで利用する場合は注意が必要です。季節や流行に左右される服やアイテムなどは、仕入れの時期と届く時期を確認しておくと安心ですよ。

    航空輸送のメリットとデメリット

    航空輸送のメリットは次のとおりです。

    ・輸送スピードが速い
    ・貨物を安全に運べる

    ・空調で温度管理が可能

    このようなメリットがあるため、素早く届けたい生鮮品・精密機械・医薬品などを運ぶさいには、航空輸送がオススメです。

    航空輸送には次のようなデメリットもあるので、利用前には注意が必要です。

    ・輸送料金が高くなる

    ・国際情勢や天候の影響を受けやすい

    ・安全管理のために輸送時の手続きが多くなる

    参考:国土交通省「航空輸送の現状」

    海上輸送と航空輸送の違いをうまく利用して安く荷物を送るには

    コスト

    海上輸送と航空輸送は、それぞれメリット・デメリットがあるため、送る荷物や使用する時期によって輸送方法を変えるのが大切です。2つの違いやそれぞれの特徴を生かして、荷物をできるだけ安く送る方法をご紹介します。

    海上輸送で安く送るコツ

    海上輸送でできるだけ費用を抑えるなら、コンテナ船を利用しましょう。コンテナ船とは、コンテナをたくさん積んで海上輸送する方法です。自社で多くの荷物を送る場合は、コンテナを1つ貸し切ると、輸送費が安く済みます。

    航空便よりも安く、できるだけ品物を早く手に入れたい場合は、高速海上輸送を利用するのがオススメです。高速海上輸送では、タイから日本への輸送が出航から12〜16日。通常の海上輸送では、約1〜1.5ヶ月かかるため、時間が節約されます。

    航空輸送でコストを抑えるには 

    早く荷物を輸送したい場合は、航空便を利用したい人が多いでしょう。航空輸送でコストを抑えるには、荷物の重さと大きさを工夫するのが重要です。荷物が大きく、重いほど料金が高くなるので、できるだけ軽く・小さくするのがポイントです。梱包材を軽いものにしたり、圧縮したりすると良いでしょう。

    また、航空便より安く船便よりも速いSAL(エコノミー航空)便を利用する方法もあります。航空機の空きスペースを利用して荷物を運ぶので、一般的な航空輸送よりも安くなるのです。 

    輸送の時期に注意

    輸送にはピークシーズンがあり、この時期は輸送費が高くなる可能性があります。例えば、クリスマスの在庫確保に各業界が動き出す8月から10月は、繁忙期となり輸送費が高くなるので注意しましょう。また、中国の旧正月の時期も高くなります。

    世界的なイベントや時期をみて、輸送時期を決めるとコストダウンできる可能性が高まりますよ。

    参考:日本郵便「エコノミー航空(SAL)便について」

    まとめ|海上輸送と航空輸送は違いを理解して利用しよう 

    海上輸送と航空輸送は、輸出入における2大輸送手段といえます。双方のメリット・デメリットをおさえて、必要に応じて使い分けたいところです。

    海上輸送は、荷物が多い場合や料金を安く済ませたい場合に利用すると良いでしょう。航空輸送は、生鮮品や早く届けたい小さい荷物に適しています。海上輸送と航空輸送には、それぞれデメリットもあるため、安さや速さだけでなく、違いをおさえておくのが重要です。

    輸送する荷物に合わせて輸送方法を変えると、コストを抑えられてビジネスの効率化につながることでしょう。