古着のクリーニングは必要?専門店と自宅ケア方法を初心者向けに解説!
古着はファッションの幅を広げる魅力的な選択肢ですが、着用前や保管前の「クリーニング」は意外と見落とされがちです。
新品とは異なり、前の所有者の使用歴や保管状況に左右されるため、清潔さや風合いを保つには適切なケアが必要です。
今回は、古着を長く快適に着るために欠かせないクリーニングの必要性や自宅での洗濯方法、さらに近年注目を集める古着専門クリーニング店の活用術について紹介します。
古着特有のトラブルを回避しつつ、お気に入りの一着を美しく着続けるためのヒントが得られるのでぜひ参考にしてください。
目次
古着のクリーニングは必要?自宅での洗濯の違いを理解しよう

古着は新品と比べて使用感や保管状態にばらつきがあり、そのまま着用すると肌トラブルやダメージの原因になることも。クリーニングが必要な理由と自宅洗濯との違いを理解することで、クリーニングの判断基準がわかります。
素材や装飾の注意点
古着にはウールやシルク、リネンといった繊細な天然素材のほか、ベロアやレーヨンなどデリケートな生地が使われているケースもあります。
加えて、ビーズやスパンコール、刺繍、ラインストーンなど装飾が豊富なアイテムも少なくありません。一般的な洗濯機で洗うと型崩れの原因になったり、摩擦や圧力で装飾が取れてしまうことも考えられます。
例えば、ウールは水と熱で縮みやすく、刺繍部分は他の衣類に引っかかって糸がほつれることも。
洗濯前には、タグの表示を確認したうえで、装飾部分を裏返す、洗濯ネットを使うなどの対策が効果的です。
臭いや菌のリスクとは
古着特有のにおいや目に見えない菌の存在は、多くの人が気にするポイントです。たとえ表面上きれいに見えても、長期間保管されていた衣類にはカビや雑菌が付着している可能性があります。
クリーニングを行うことで、衛生面の不安を取り除き、安心して着用できる状態に整えられます。
状態によって変わる判断基準
クリーニングが必要かどうかは、古着の状態によっても異なります。汚れやにおい、シワなどが気になる場合はもちろん、高価なものやヴィンテージアイテム、再販を考えているものは丁寧なケアが必要です。
一方で、Tシャツやパーカーなどの日常着であれば、軽い洗濯で十分なケースもあります。状態に応じて判断しましょう。
古着のクリーニング方法と自宅での正しいお手入れ方法

古着をきれいに保つためには、素材や特徴に応じた適切な洗い方を知っておくことが大切です。自宅で実践できる古着ケアの基本を紹介していきます。
洗濯表示を必ず確認する
衣類の内側に付いている洗濯表示タグには、その服を傷めずに洗うための重要な情報が記載されています。水洗いの可否や、漂白剤の使用、乾燥機の対応などがアイコンで示されており、洗い方を決める際の基準です。
「手洗い」マークがあれば優しく洗う必要があり、「×」が付いている場合は家庭での洗濯は不可という意味です。
「ドライクリーニング可」のマークがあるものは、専門店に任せた方が安心でしょう。洗濯表示が読み取れない場合は、素材表示(例:ウール100%など)を参考に判断し、目立たない部分でテスト洗いをしておくと安心です。
色落ちや縮みに注意する
古着は経年によって染料の安定性が低下していることがあり、水洗いによって色落ちや縮みが生じることがあります。洗濯前に目立たない部分を濡らして色が出るかどうか確認する、熱湯は避ける、洗剤は中性を使うといった工夫が必要です。
もし不安がある場合は、手洗いを優先し、洗濯後は陰干しを徹底することでダメージを減らすことができます。
干し方にも気を配ろう
洗濯後の乾燥工程も古着の劣化を防ぐうえで重要なポイントです。直射日光に長時間当てると生地が焼けたり色があせたりするため、風通しのよい日陰での平干しをしましょう。
また、ニット類はハンガーにかけると重さで伸びてしまうこともあるため、形を整えて平干しするのが適しています。
参考:消費者庁「家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程の改正について ―衣類等の洗濯表示が変わります― 」
参考:fuudee「仕入れた古着に汚れがついていた…クリーニングの必要性と損失を抑えるコツ」
古着のクリーニング専門店を活用する具体的なメリットを紹介

自宅での洗濯では対応が難しいアイテムや、丁寧な仕上がりを求めるときは、古着専門のクリーニング店の利用がおすすめです。専門店を使うことで、古着ならではの悩みに的確に応じたケアが受けられます。
プロの技術で安全に洗える
専門店では、素材や縫製の知識に長けたスタッフが、服ごとに適した洗浄方法を選択してくれます。特にヴィンテージやデリケート素材を扱う際は、自宅での洗濯に不安が残るため、専門の技術に任せる方が安心です。
シミ抜きや風合いの保持
一般の洗濯では落ちにくい古いシミや黄ばみも、専門店の技術で目立たなくなる場合があります。また、薬剤や仕上げ工程によって生地の風合いや手ざわりを保ちながら、衛生面もしっかり整えることが可能です。
レザーやデリケート素材も安心
レザー、シルク、アンティーク素材などの取り扱いが難しい服も、古着専門店なら素材別に適した処理を行ってくれます。例えば、東京都昭島市にある「ハイジマランドリー」は、古着専用の機械や仕上げ方法を導入し、高品質な仕上がりで評判を集めています。
古着のクリーニング専門店の選び方と探し方を徹底解説

古着のクリーニングをどこに頼めば良いか迷ったとき、選び方の基準を知っておくと、満足度の高い仕上がりが得られます。信頼できるお店を選ぶためのポイントや、探し方のコツをご紹介します。
専門店を選ぶ時の2つのポイント
古着のクリーニングを専門店に依頼するなら、仕上がりに満足するためにも「どの店を選ぶか」がとても重要です。失敗を避けるために、以下の2つのポイントは必ず押さえておきましょう。
①対応素材やサービス内容を確認
お店ごとに得意な素材や衣類の種類は異なります。レザーやシルク、刺繍入り衣料などを扱っているかを事前にチェックしておきましょう。また、抗菌加工や撥水加工などのオプションがあると、衣類の保護にも役立ちます。
②口コミや評判をチェックする
GoogleマップやSNSで「古着 クリーニング+店舗名」と検索すると、実際の利用者によるリアルな声が見つかります。「丁寧に仕上げてもらえた」「風合いが保たれていた」といったレビューが多い店舗は、信頼性も高いといえるでしょう。
大切に取り扱うなら近隣だけに絞らないで
距離だけでお店を選ぶと、仕上がりに満足できないこともあります。例えば、ハイジマランドリーのように、全国から利用できる宅配クリーニングを行う店舗もあるため、地域にとらわれず選択肢を広げるのが賢明です。大切な古着だからこそ、柔軟な視点で店舗を探すのがおすすめです。
まとめ│古着のクリーニングでお気に入りの服を長く着るためのコツ
今回は、古着のクリーニング方法について、自宅でのお手入れから専門店の選び方まで紹介しました。古着は自宅での工夫と、必要に応じた専門店の活用を組み合わせれば、お気に入りの1着を長く楽しむことができます。
専門店も視野に入れながら、自分のスタイルに合った方法を見つけてみましょう。見た目の美しさだけでなく、肌ざわりや着心地といった快適さを保つには、日頃のケアを見直すことが大切です。安心して古着を楽しむために、正しいクリーニング知識をぜひ活用しましょう。
代表取締役 末継 佳大
監修者
株式会社NIPPON47
前職はプロカメラマンとして10年ほど勤務。その後、カメラマンとして独立。タイへの出張時に現タイ法人の代表である日本人と知り合い2019年に同社を創業。当時はタイSAGAWAの代理店として様々な荷物を扱うが、コロナ禍に古着の輸送に特化したサービスを展開し今に至る。現在は、タイ・パキスタン・ドバイの各法人/オフィスと連携を取り合い、日本に拠点をおきながら古着仕入れ・輸出入のサポートを行う。
