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古着の最終集積地アフリカが抱える問題とは?私たちにできることはなに?

善意の古着寄付がじつはアフリカにとって大きな問題になってる!?着なくなった服をどうしたらいいか考えてみよう。

着なくなった服をリサイクルに出したり、貧しい国々へ寄付する人は多いです。捨ててしまうのは気が引けるし、もう一度誰かに使ってもらえれば気持ちもすっきりします。

でも、それらの古着がアフリカ諸国にとって大きな問題となっています。

よかれと思って寄付しても、有意義に使われていないことがあるのです。

今回は、古着の最終集積地であるアフリカが抱えている問題についてご紹介したいと思います。いま一度、「着なくなった服」をどうしたらよいのか、簡単に処分しないためにできることを考えてみませんか?

善意の古着もアフリカにとっては害になる?3つの問題

誰かのためになると思って寄付した古着は、じつはアフリカ諸国では環境問題や現地の産業・雇用問題を引き起こしています。この3つの問題についてみていきましょう。

大量廃棄によるゴミ・環境問題

西アフリカガーナでは、毎週1500万着もの古着が輸入されています。一部は難民キャンプへの物資としてリサイクルされますが、多くは現地のマーケットに並ぶ商品となります。近年、ファストファッションの浸透により、低品質の古着は売れません。そのため、約4割はゴミとして捨てられているのです。

発展途上国ではゴミ処理場などの施設は不十分です。

古着の大量廃棄が原因で環境・海洋汚染が深刻になっています。

アフリカにおけるアパレル産業の衰退と雇用の減少

アフリカの現地人に購入されている衣類の大半は古着だといわれています。なぜかというと、世界中から集まる品質の良い古着が安く手に入るからです。

その結果、アフリカにおける繊維産業の成長の機会が失われ、さらに衰退していくことになったのです。また、繊維産業に携わる現地人の雇用も減少しています。

【参考:BBCニュース「ファストファッションの末路…不必要となった衣料の埋立地」

多くの古着がアフリカに集まるのはなぜ?古着産業の現状

なぜ多くの古着がアフリカに集まるのでしょうか。古着が大きなビジネスを生み出す産業となっていることが分かります。

世界の古着輸出国とおもな輸入国

2016年のデータによると、古着のおもな輸出国と輸出量は次のとおりです。

1位アメリカ:75万トン

2位ドイツ:35万トン

3位イギリス:50万トン

4位日本:24万トン

5位中国:13万トン

いっぽう、輸入国と輸入量は次のとおりです。

1位パキスタン:84万トン

2位マレーシア:21万トン

3位ガーナ:12万トン

4位ケニア:11万トン

5位タイ:5万トン

先進国が輸出した古着は、いったんパキスタンなどの古着仕分け国で検品された後、最終的に大きな古着市場があるアフリカへ輸出されています。

貿易自由化政策による古着輸入の規制緩和

1980〜90年代国際通貨基金(IMF)や世界銀行などの要請によって、貿易自由化政策をおこないました。世界経済発展のため、輸入規制が緩和されアフリカへの古着の輸入が容易になったのです。ますます古着産業は発展することになります。

アフリカ側は2016年、国内の繊維業の保護のため東アフリカ共同体(EAC)が古着の輸入禁止を決定するも、アメリカの反対をうけ撤廃しています。いっぽう、古着輸入が禁止されている国では、衣類の需要に追いつかないことが理由で古着の輸入規制が緩和されるなど、古着産業の問題解決には時間がかかりそうです。

【参考:GNV「古着の寄付の裏側:アフリカでも現状とは?」

【古着がもたらすアフリカの問題】私たちができることとは?

古着産業は大きな利益を生むビジネスとして今後も発展すると予想されます。でも、古着のアフリカ問題は深刻です。私たちができることはなんなのでしょうか。

誰にどのように使われるか明確な団体に寄付する 

古着を寄付として回収している団体のなかには、ビジネスを目的としていることも少なくありません。

「着なくなった服を回収し寄付する」という名目で、じつは新品の不良在庫を一緒に処分しているアパレル企業もあるようです。

不要になった服を寄付するなら、どのような人に渡るのか、どのように活用してもらえるのかをしっかり確認して、信頼できる団体や企業を選びましょう。

ファストファッションではなく一生着られる服を選ぶ

ファストファッションは手頃な価格なので買いやすいですよね。その反面、一度も着ないままに捨てられることも多くなったといいます。その約6割以上が焼却施設や埋立地で処分されています。

一生大切に着られるスローファッションにスイッチしてみませんか。ゴミを少なくすることで環境負荷を抑えることに繋がります。

キズやダメージがあるものはリペアorウエスにする

小さな破れやほつれがある衣類は、できるだけリペアして使い続けてみましょう。あるいはリメイクして自分らしいファッションを楽しむのもよいですよね。

また、どうしても直せないようなダメージがある場合には、小さく裁断してウエスとしてお掃除に使ったりもできます。捨てるものをなるべくなくす工夫をしましょう。

【参考:環境省「サスティナブルファッション」

まとめ

よかれと思って寄付した古着が、じつはアフリカにとって深刻な問題を引き起こしていました。

大量廃棄による環境汚染や現地の繊維産業の衰退、そして雇用機会の喪失などです。

本当に必要な人の手に渡る古着は、ほんの一握りなのです。

また、世界における古着産業の発達も大きな原因です。先進国から輸出された古着は、いちど古着の仕分け国に輸入されたあと、ほとんどがアフリカへ輸出されます。現地の人々にとっても大きな利益を生むビジネスだからです。

私たちは消費する立場として、できるだけ長く着られる服を買ったり、捨てない工夫をしていきましょう。