国際配送のクーリエってなに?代表的な業者やサービス内容・注意点を解説
個人輸入や輸入ビジネスの成功のカギは、いかに国際輸送のコストを抑えるかです。また、利用する業者によって送料だけでなく、サービスの内容も異なることも忘れてはいけません。
そこで今回は、国際配送サービスを提供するクーリエについてご紹介したいと思います。クーリエといっても業者はさまざまです。代表的なクーリエの業者と特徴もおさえておきましょう。
また、送りたい荷物や配送先によってはクーリエ業者ではなく、フォワーダーに依頼するほうがメリットが大きいこともありますよ。
目次
クーリエ国際配送業者はどんなサービスを提供してるの?
クーリエの業者はどのようなサービスを提供しているのでしょうか。ここでは、クーリエを利用するメリットや流れをみてみましょう。また、EMSとの違いも知っておくとよいですよ。
クーリエを利用するメリット
クーリエを利用するメリットには、次のようなものがあります。
・配送スピードが速い:
クーリエの最大のメリットは配送スピードの速さです。一般的に、日本からアジアなら2〜4日、欧米なら4〜7日で輸送することができます。
・通関手続きを代行してもらえる:
クーリエの業者には通関業務をおこなう専門のスタッフがいます。通常であれば必要な書類を作成し、発送元と発送先の税関で手続きをしなくてはいけません。
・取り引きに応じて送料と関税の支払いもとを選べる:
輸入者と輸出者が異なる場合、送料と関税の支払いがどちらか取り決められています。貿易取引に応じて、支払いもとを選ぶことができます。
クーリエサービス業者を利用するには?
クーリエサービスの業者を利用する手順は難しくありません。
①送りたい荷物が発送対応しているか確認する:
クーリエ業者が取り扱えないものもありますし、日本の税関が禁止している禁制品は輸送できません。また、クーリエは航空輸送が基本なので、航空便に積み込めないものも不可です。
②アカウント・必要書類の作成:
代表的なクーリエの業者では、Webサイトでアカウントを作成することで集荷までの手続きができます。業者専用の送り状やインボイスをダウンロードおよび印刷して、必要書類を作成しましょう。
③梱包と集荷の依頼:
梱包するさいは、利用するクーリエ業者の規定を確認しましょう。1個口の最大重量やサイズが異なるからです。また、配送先の国によっても規定が異なることがあります。
④発送の依頼:
電話やWebサイト、アプリから発送依頼をかけます。
クーリエはEMSとは違う
クーリエは民間の業者が提供するサービスなのに対して、EMSは公的機関である郵便局のサービスです。国際スピード郵便ともいわれます。一般的に、重量の少ないものや配送スピードにこだわらないなら、もっとも輸送コストをおさえることができます。
EMSは1個口最大30kgまでしか対応していないこと、発送する商品価格が20万円を越える場合には自分で通関手続きをしなければいけないなどの違いもあります。
代表的なクーリエ国際配送業者の種類と特徴をおさえておこう?
ここでは代表的なクーリエ国際配送業者についてご紹介します。業者によって特徴が異なるため、輸送したい荷物にあわせて選択することが大切になります。
スピーディな配送がウリのDHL
ドイツを拠点にもつDHLは、さまざまな業務を一括してマネジメントしているため、配送スピードが速いことが特徴です。「DHL Express Worldwide」を選べば、最短日数での配送が可能。配送先の国によっては、追加料金を支払えば、早朝や午前中など細かい時間指定もできます。
一般的に1梱包あたり70kgまで、最大寸法120×80×80cm、1運送状最大貨物重量1000kg。70kgを越える場合はパレットを使用して別の規定が適用されます。
【参考:DHL「DHLエキスプレスサービスガイド」】
柔軟な配送に対応FedEX
アメリカ拠点のFedEXは、さまざまな配送プランを選べることが特徴です。比較的低料金の「エコノミープラン」にはさらに2種類、配送スピードが速い「プライオリティープラン」には4種類の詳細なプランが用意されています。当然、スピードが速ければ速いほど送料は高くなります。
DHLと比較すると料金は高めですが、100kgを超える物量があるとお得になります。また、日本サイドのカスタマーサポートが丁寧だという声も多いようです。
リアルタイムに追跡UPS
FedEXと同じくアメリカに拠点をおくUPSは、上記クーリエの業者と比べると割高になります。しかし、荷物の詳細な追跡ができることがメリットです。荷物がどこにあるのか、リアルタイムに把握したい人におすすめ。
通常、「UPSワールドワイド・エクスプレス・プラス」を選択すると、1〜3営業日の午前8時に最短で届けることができます。
クーリエ国際配送業者にもデメリットが!?フォワーダーとの比較
国際輸送でクーリエの業者を利用すれば、スピーディかつドアツードアの配送が可能ですが、デメリットも忘れてはいけません。ここでは、国際輸送のアレンジを専門とするフォワーダーと比較してみましょう。
荷物や配送エリアが限定される
危険物や禁制品ではなくても、液体などの特殊貨物には対応してもらえないことが多いです。通関などで問題が起きてしまうと業務がストップしてしまいがちだからです。
また、採算の合わない僻地にはネットワークがないため、マイナーな地域へ配送する場合には、EMSを選択するとよいでしょう。
大きな荷物は割高になる
クーリエは航空便での輸送が基本です。そのため、大きな荷物や重量のある荷物には特別な料金が適用されます。ですから、小さな荷物や商品サンプルに向いているといえるでしょう。
日数がかかっても輸送コストをおさえられる手段は船便です。船便輸送のコストもいちど見積もりをとってもらうとよいでしょう。
フォワーダーも選択肢のひとつに
また、どの輸送方法がよいのか分からない場合には、フォワーダーに相談してみるのもよいでしょう。フォワーダーは、航空便だけでなく、船便やトラックなどさまざまな輸送手段をアレンジして手配します。ですから、クライアントの要望に合わせて最適な配送ルートを提案することができます。
クーリエサービスの業者まとめ
クーリエは、国際輸送の民間業者です。基本的に航空便を利用するため、配送スピードが速く、通関などの面倒な手続きを代行してくれることがメリットです。代表的なクーリエの業者は、DHLやFedEX、UPSなどがあります。それぞれの特徴をおさえて、最適な業者を選択しましょう。
ただし、クーリエは荷物や配送エリアが限られること、輸送コストが割高になることがデメリットです。そのさいは、さまざまな輸送方法をアレンジできるフォワーダーも、選択肢のひとつになるでしょう。