コンテナの荷崩れ原因と予防策を解説!国際輸送を安心して行うポイント
「コンテナ船で荷物を運びたいけど、コンテナの荷崩れが心配」このような悩みを持つ人も少なくないと思います。コンテナ船の事故を目にしたり、コンテナ内部の荷崩れを聞くと、安全に荷物が送れるか心配になります。大事な荷物を守るためには、コンテナの積み方や、コンテナ内部での荷物固定が重要です。
今回は、コンテナ荷崩れの原因を理解し、対策方法や事故が起きた時の対処法を解説します。安心して国際輸送するために、コンテナの荷崩れに対する知識を深めましょう。
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コンテナの荷崩れによる事故は多いのか?海上便と航空便も比較
コンテナ荷崩れの件数が多いか気になる人もいると思います。コンテナそのものが海に落下するのは稀で、荷崩れはコンテナ内で起きることがほとんどです。「航空便の方が安全なのか?」気になる方もいると思うので解説します。
コンテナ荷崩れとは?
コンテナ荷崩れとは、コンテナ自体が海に落ちたり、コンテナ内部で荷物が移動したり、崩れる現象を言います。コンテナの荷崩れが起きると、コンテナ内で荷物が破損し、到着時のトラブルの原因になります。
他にも、荷崩れが起きると、人身事故や配送遅延の原因となり、物流が止まってしまうので経済的損失につながるのです。
荷崩れによる事故の可能性は何%?
ニュースでコンテナ船の事故を目にすることがありますが、発生する確率は極めて低いものです。輸送コンテナは世界基準で作られ、船の上でも強固に固定されているので、コンテナそのものが海に落下する確率は0.000003%ほどと報告されています。
コンテナ荷崩れによる原因は、コンテナ内で起こるのが多いと覚えておきましょう。
参考:World-Shipping-Council「Containers Lost At Sea – 2020 Update」
航空貨物の安全性について
「荷物を安全に送るなら航空便の方が安全なのか?」と悩む人もいることでしょう。航空機の事故は0.0009%と言われ確率は低くなります。
しかし、飛行機への荷物の積み下ろしやコンテナ内への積み下ろしがあるので、コンテナ船と同様のリスクがあります。事故による荷物破損リスクは少ないものの、人の手による荷崩れは、船も飛行機も起こりえると覚えておきましょう。
コンテナの荷崩れの原因を解説!適切な作業で輸送物の破損を防ぐ
コンテナの荷崩れはなぜ起こるのか?荷物を輸送する方は、原因を覚えておく必要があります。コンテナ荷崩れの原因はさまざまありますが、人の手によるミスが一番の原因です。コンテナ荷崩れの原因を解説します。
コンテナ自体が崩れる
コンテナ荷崩れでは、コンテナ自体が崩れる事故があります。コンテナはレールやツイストロッドと呼ばれるもので強固に固定されていますが、稀に事故が起こるので注意が必要です。
<コンテナ事故の原因>
・コンテナの積み方に問題がある
・船上でのバランス不良
・コンテナ自体の固定不良
・コンテナ自体の損傷
コンテナ船は安全に貨物を運ぶよう設計されていますが、問題があれば事故が発生してしまうため細心の注意が必要です。
悪天候による横揺れ
悪天候による激しい揺れでコンテナが海に落下する事例もあります。他にも座礁による船体の破損や他船との衝突により、コンテナが落下する恐れもあります。
コンテナはラッシングロッドやツイストロッドと呼ばれるもので、強固に固定されていますが、想定外の強い衝撃には耐えられません。万が一荷物が海に落ちた場合、運送会社に損害賠償請求できるので確認してみましょう。
コンテナ内での荷崩れ
コンテナ荷崩れで一番多いのが「コンテナ内での荷崩れ」です。荷物がコンテナ内にしっかり固定されていないと、輸送中に荷物が移動したり、破損の原因になります。コンテナ内の荷崩れは固定不足以外にも原因があります。
<コンテナ内の荷崩れの原因>
・船の揺れ、トラックの急ブレーキ
・荷物の形状が不規則だったり、不安定
・コンテナ内に隙間がある
混載コンテナで荷崩れが起きれば、他の荷主の荷物を破損してしまい、補償を求められる恐れもあります。自分と他人の貨物を守るためにも、荷物の固定や、積み方に細心の注意を払いましょう。
コンテナの荷崩れの防ぎ方は?正しい積み方と固定で荷物を守る
コンテナ荷崩れはどのように防ぐのでしょうか?輸送中、荷物が崩れないために工夫できるポイントがいくつかあります。荷物の固定や積み方、コンテナ自体の不備にチェックが必要です。内容を詳しく掘り下げます。
荷物をしっかり固定する
コンテナ内の荷物は「ラッシング」と呼ばれる作業でしっかり固定する必要があります。ラッシングには以下のような道具が用いられます。
<ラッシングで使う道具>
・ラッシングベルト(幅広のベルトで荷物を固定する)
・ラッシングバー(突っ張り棒のように荷物を固定する)
・木材(荷物の隙間を埋めたり、固定する)
※ショアリングと呼ばれる
安全に荷物を運ぶために、複数の道具を使って強固に固定します。必要以上に固定すると、積み下ろしの作業効率が悪くなるため注意が必要です。確実に荷物を輸送するには、実績のある会社の選択が必要になります。
NIPPON47 は自社スタッフによる荷物の積み下ろしと荷物の固定を行うので、安心してご利用いただけます。コンテナ輸送に不安がある方は一度お問い合わせください。
荷物の重心を低くして安定させる
コンテナ荷崩れを防止するために、荷物の積み方が重要になります。輸送中はコンテナ内の荷物が横揺れするため、重量のある貨物は低いところに位置させる必要があります。軽い荷物が下にあると、強い衝撃に耐える事ができません。
輸送中の荷崩れを防ぐためには、コンテナ内に荷物を積む「バンニング」の時に細心の注意が必要です。
コンテナに破損がないか確認する
コンテナ自体に破損があると、荷崩れが起きたり、荷物が水に濡れるなどの問題が起こります。コンテナは鉄やアルミで出来ているので、繰り返し使えば経年劣化が起きたり、貨物の積み下ろしによるダメージを負います。
コンテナを使用する前に、コンテナに破損や汚れがないかをチェックし、質の良いコンテナを使うよう注意しましょう。
コンテナの荷崩れは誰が責任を取る?不安な人は保険に加入しよう
コンテナの荷崩れは完全に防げる問題ではありません。コンテナ荷崩れが発生した場合、「損失は誰が責任を取るのか?」心配になる人も少なくないと思います。輸送時に不安なコンテナ荷崩れが起きた時の対処法について解説します。
コンテナ荷崩れによる影響は?
コンテナ荷崩れが起きると、さまざまな影響を及ぼします。荷物だけでなく、配送にかかわる人の身に危険が及ぶ場合もあるので注意が必要です。
<コンテナ荷崩れによる影響>
・配送遅延
・作業者の事故
・船の横転
・経済的損失
コンテナ荷崩れによる影響は計り知れません。コンテナ荷崩れが起きた時の責任は誰が負うのか?続いて解説します。
荷崩れの責任は誰が負う?契約内容の確認を
コンテナ荷崩れは発生したタイミングが不明な場合が多く、責任の所在をはっきり決めるのが難しい問題です。荷崩れが発生したときは、荷主と運送業者に問題がなかったか考えます。
<コンテナの荷崩れ時のチェック項目>
・適切な積み込みを行ったか?
・固定は万全だったか?
・輸送方法に問題はなかったか?
荷崩れはコントロールが難しい問題なので、輸送業者の過失が問われることは稀です。どちらにせよ、問題が起きた時の責任については契約の時にしっかり確認しましょう。
参考:三菱商事ロジスティックス
「コンテナの荷崩れとは?発生する原因や責任の所在などについて解説!」
心配な人は保険に加入
コンテナ輸送は予期せぬアクシデントに見舞われることも珍しくありません。問題が起きた時の補償に備えて、保険への加入をおすすめします。
<保険の種類>
・外航貨物海上保険(海外の港との海上輸送に伴う損害を補償)
・内航貨物海上保険(日本沿岸の海上輸送に伴う損害を補償)
・運送保険(日本国内の陸上輸送に伴い損害を補償)
配送した荷物が荷崩れを起こしても、保険に加入していると安心です。国際物流では、保険の加入も検討して万全の準備をしましょう。
まとめ|コンテナの荷崩れの原因を知って安全な国際輸送を!
コンテナの荷崩れとは、コンテナ自体が倒れることや、コンテナ内の荷物が崩れることを表します。コンテナ自体が海に落下することは珍しく、コンテナ内部での貨物破損がほとんどです。
荷崩れを防ぐためには、固定と荷物の積み方が重要です。信頼できる業者に委託し、確実な作業が事故を防ぎます。
しかし、コンテナ輸送では、予期せぬアクシデントがつきものです。貨物破損の損失をカバーできるよう、保険に加入すると安心です。
NIPPON47では自社スタッフが確実なバンニングを施します。コンテナ輸送に不安を抱える方は一度弊社にお問い合わせください。