ファストファッションのメリットデメリットとは?古着市場への影響を徹底解説
ファストファッションは、古着市場にとっても無視できない存在です。
トレンドの衣服が安く大量に手に入るため、仕入れのハードルを下げる一方で、品質チェックの徹底や在庫リスクの恐れがあります。
本記事では、ファストファッションのメリットとデメリットを整理しながら、古着市場への影響を深掘り。そのうえで、リスクを回避する仕入れの基準や、在庫を残さず売り切る販売戦略など、実務で役立つノウハウを解説します。
ファストファッションを古着販売に取り入れ、新たな客層の獲得や売上向上を目指してみませんか。
目次
ファストファッションとは?メリットとデメリットを理解する

ファストファッションは2000年代半ば頃から台頭し、安く簡単に流行の服が手に入る一方で、デメリットもあります。
ファストファッションのメリットとデメリットを理解し、全体像を整理しましょう。
ファストファッションの特徴と課題
ファストファッションとは、トレンドを取り入れたアイテムを低価格で大量生産し、短いサイクルで売り切るビジネスモデルです。
安くて手軽に買える反面、縫製が粗く安価な素材の服もあります。
ワンシーズンで手放される場合も多く、一部は古着としてリユースやリサイクルされますが、約60%は廃棄されているのが現状です。
(参考:環境省|サスティナブルファッション)
ファストファッションのメリット
ファストファッションのメリットは、トレンドの服が安く手軽に購入できる点です。
限られた予算でもトレンド感のあるコーディネートを楽しめるため、ファッションのハードルを下げる存在になっています。
また、サイズやカラーバリエーションも豊富で、オンラインストアやショッピングモールでいつでも手に入る安心感も大きな魅力です。
ファストファッションのデメリット
一方で、ファストファッションは、長く着にくい点がデメリットです。
縫製や素材でコストが抑えられている分、数シーズンをまたげる耐久性がありません。さらに、トレンドを優先したデザインは流行が過ぎると着用の機会が減り、短サイクルで消費される要因の一つにもなっています。
安く大量に生産され、すぐに廃棄される仕組みは、環境負荷や労働環境の問題にもつながっています。
ファストファッションのメリットがデメリットに変わる仕組み

ファストファッションは、トレンドの服を安く簡単に手に入れられる点がメリットですが、目に見えない場面で多くのデメリットが存在しています。
ファストファッションが抱えるデメリットを理解し、古着販売者としてどう貢献できるか見極めましょう。
なぜ低価格で製造できるのか?
ファストファッションが低価格を実現できるのは、大量生産とサプライチェーンの効率化が理由の一つです。
企画から物流までを一括管理し、同じ型紙や素材をまとめて発注することで、1着あたりの原価を限界まで下げています。
さらに、生産拠点を人件費の安い国や地域に集中させ、労務コストを抑えています。中には、長時間労働や低賃金、安全対策が不十分な工場環境といった問題を抱えた現場も少なくありません。
消費者にとっては手頃な価格でも、裏側では誰かの負担が強いられているのです。
利便性の裏に潜む製造過多の現状
ファストファッション業界では、移り変わりの早いトレンドに合わせて、週単位で新作を投入するブランドも珍しくありません。
そのため、売れるタイミングを逃さずに売り切れるよう在庫を確保する必要があります。ECサイトの普及による販路の多様化も大量生産の一因です。
どこにいても簡単にトレンド服が手に入る利便性は、過剰な生産の上に成立しています。
短命サイクルが生み出す環境負荷
トレンド重視で大量に生産された衣服は、シーズンが終わる頃には値下げをしても売れ残る状況が増え、リユース・リサイクルそして廃棄に回されるのが現状です。
行き場をなくした衣服は、焼却や埋立処分の過程で多くのエネルギーが消費され、二酸化炭素の排出など環境へ多大な負荷をかけています。衣服は、生産段階でも大量の水やエネルギー資源が必要です。
大量生産、大量消費を短いサイクルで繰り返すファストファッションの仕組みが、環境汚染の一因となっています。
ファストファッションのメリットデメリットが古着市場に与える影響

ファストファッションは、トレンドアイテムを安く大量に市場に回せるメリットがある一方、短サイクルで処分に回されやすいデメリットがあります。
ファストファッションを古着店で扱う上での役割と、仕入れる際の注意点を理解しましょう。
大量仕入れというメリット
古着ビジネスにおいて商材の確保は大切です。
そのため、ファストファッションによる衣服の流通量の増大は、人気のブランドや同じサイズ感のアイテムを揃えやすい点で古着市場でもメリットになります。
店頭では「まとめ買いコーナー」として、ファストファッションの特徴を活かして動きの良いエリアを設計しましょう。
品質の見極めが大きな課題
ファストファッション古着は、同じブランドでも品質のばらつきが大きく、状態のよい服を仕入れるスキルが必要です。
品質の悪い古着を仕入れると、値下げしても売り切れず処分コストが残ります。
仕入れ時には、売れ残った原因を見極めながら、細部までチェックして選別しましょう。
サイクル最終地点としての古着販売
古着販売がファストファッションの新たな最終地点となれば、短サイクルでの処分に歯止めをかけられます。
一方で、販売に向かない衣服は、リメイク素材やウエス、繊維リサイクルに回す判断も必要です。
古着販売者がファストファッションのメリットデメリットを意識しながら、販売ラインを引く役目を担えば、より責任ある循環が作れるでしょう。
ファストファッションのメリットデメリットを活かす古着販売の戦略

ファストファッションのデメリットである縫製の甘さも、チェック体制次第でリスクを抑えられます。
トレンド感と安さといったメリットを活かした「まとめ売り」も販売方法の一つとして有効です。
ファストファッションを売り切るコツを理解し、在庫を残さない戦略を増やしましょう。
売れるファストファッション古着の条件
一目見てブランドがわかるデザインや、トレンド感がありながらも1〜2シーズンは着られそうなアイテムは、古着でも十分に需要があります。
状態面では、毛玉や色褪せが少なく型崩れしていないかの確認は必須です。
さらに、新品と比較してお得感が伝わる値付けを意識しましょう。店舗の客層がどのブランドを“プチプラ”と捉えているか把握し、感覚に合わせたラインを厳選しましょう。
失敗しない仕入れの時のチェックポイント
ファストファッション古着の仕入れで失敗を防ぐには、廃棄予備軍となる衣服を仕入れない点が重要です。
トレンド面では、色味やシルエットがすでに一巡していないか、トレンドとしての盛り上がりをチェックしましょう。
脇や裾、袖口など傷みやすい部分を重点的に状態確認し、裏地も欠かさず点検します。最後に、ブランドや衣服のテイストが客層に見合っているか判断しましょう。
トレンド、状態、客層を意識した仕入れをすれば、結局廃棄になったという失敗を回避できます。
在庫を残さずに売り切るコツ
ファストファッション古着は、在庫の回転率を上げる販売方法が基本です。
例えば、新入荷のタイミングでコーディネート提案をSNSに投稿したり、店頭でスタイリングを見せたりすると、すでにあるアイテムとのまとめ買いのニーズを生み出せます。
販売開始からの経過日数でしきい値を設け、セット売りや均一コーナーへの切り替え判断も在庫を残さず売り切るコツです。
まとめ|ファストファッションのメリットデメリットから考える未来
ファストファッションは、トレンドへの対応力と安さというメリットを持つ反面、短サイクルでの消費や品質の不安定さといったデメリットも抱えています。
古着市場においても、商材確保のハードルが下がる一方で、在庫化のリスクに直結するため、仕入れ基準や販売戦略のルール作りが重要です。
安易な仕入れを避け、状態や客層のニーズを見極める判断が、ファストファッションのデメリットをメリットに変える鍵となります。
在庫を売り切る販売姿勢で、環境に配慮しつつ安定した収益を生み出す賢い店舗運営を目指しましょう。
代表取締役 末継 佳大
監修者
株式会社NIPPON47
前職はプロカメラマンとして10年ほど勤務。その後、カメラマンとして独立。タイへの出張時に現タイ法人の代表である日本人と知り合い2019年に同社を創業。当時はタイSAGAWAの代理店として様々な荷物を扱うが、コロナ禍に古着の輸送に特化したサービスを展開し今に至る。現在は、タイ・パキスタン・ドバイの各法人/オフィスと連携を取り合い、日本に拠点をおきながら古着仕入れ・輸出入のサポートを行う。
