【国際輸送のトラッキング】海上輸送・航空輸送によって異なる追跡手段とトラッキングの利便性
輸送や配達において、荷物の状況が気になるのは当然のことです。個人的に購入する通販でも配送状況をトラッキングすることはよくあるでしょう。
大事な貨物を運ぶ国際輸送においても、荷物の状況は気になるものです。しかし、国際輸送は一度に大量の荷物を運びます。その中から自分の貨物だけをトラッキングすることは可能でしょうか?
この記事では、国際輸送において気になるトラッキングについて解説します。2大輸送方法である海上輸送と航空輸送でのトラッキングについてもそれぞれ紹介していきます。
目次
貨物の把握に!輸送手段を問わず国際輸送のトラッキングは必要?
国際輸送でも、通販などと同じくトラッキングが可能です。昔は大まかなトラッキングでしたが、現在では技術の向上により細かくトラッキングすることが可能になりました。
海上・航空問わずある程度まで可能
国際輸送では、船舶を使った海上輸送と、航空機を使った航空輸送のどちらでもトラッキングが可能です。
しかし、海上輸送と航空輸送ではトラッキングできる貨物の単位が違います。海上輸送ではコンテナごとの、航空輸送では送り状ごとにトラッキングできます。
また、両方とも積み込んだ船舶や航空機を把握しておけば動態確認もできるので、輸送手段ごとトラッキングするのも見ていて楽しいものです。
運送会社に問い合わせする
海上輸送と航空輸送、どちらの場合でも船舶会社や航空会社などの運送会社に問い合わせすることでトラッキング可能です。
調べる際には、海上輸送では「B/L(船荷証券)」、航空輸送では「Air Waybill(航空貨物運送状)」がそれぞれ必要になります。
ただし、すべての船舶会社や航空会社でトラッキングできるわけではありません。未対応の会社もあります。
総合的な追跡サービスも利用可能
海上輸送、航空輸送ではそれぞれ会社を問わずトラッキングできる総合的な貨物追跡システムがあります。
海上輸送ではコンテナ追跡サービスを、航空輸送ではAWB(航空運送状)を用いてトラッキングします。あらかじめこのシステムを利用できるか確認しておくことで、見たい時に貨物をトラッキングできるのです。
国際輸送における貨物のトラッキング【海上輸送の場合】
ここでは船舶を使った国際輸送のトラッキングについて紹介します。海上輸送でのトラッキングは、基本的にコンテナごとのトラッキングとなります。
基本的にはコンテナごと
海上輸送のトラッキングは、コンテナごとのトラッキングになります。
現在、ほとんどのコンテナには専用のデバイスがつけられています。デバイスはコンテナのGPSとなる以外にも、温度や湿度などのコンテナ環境についても常に監視可能です。
デバイスがついていないコンテナでも、コンテナには振り分け番号があるので、ある程度までは追跡可能です。ただし、具体的な位置情報はGPS追跡可能なコンテナでしかできません。
海上輸送のトラッキングで必要な書類
海上輸送のトラッキングにおいて必要になるのは「B/L(船荷証券)」です。これは送る際に提出する書類の中に含まれているので、通常は手元にも残っているはずです。
また、コンテナに混載された貨物の場合でもコンテナごとのトラッキングが可能です。
コンテナや船舶のトラッキングはなぜ可能?
コンテナは入出港の際に管理番号などがしっかりと管理されるようになりました。これを管理することで、税関などへの申告がよりスムーズになるからです。
徹底した管理のおかげで、コンテナも正しく把握することができます。現在ではIOT化が進み、コンテナにデバイスをつけるだけでGPSのトラッキングも可能になりました。
また、船舶自体にもGPSが搭載されているので、船舶自体の位置情報も把握できるようになっています。船舶の現在位置については様々な船の動きを調べることができる専用サイトがあるので、ぜひ確認してみてください。
【参考:デジタルクロス「仏ミシュランが船便によるコンテナをリアルタイムで追跡、LPWAを採用しサービスの外販も」】
【参考:MarineTraffic】
国際輸送における貨物のトラッキング【航空輸送の場合】
航空機を使って輸送する国際輸送のトラッキングは、海上輸送とは少し違います。しかし、ほぼすべての貨物がトラッキング可能です。
航空会社が貨物の動態確認を提供
各航空会社では、貨物の動態確認システムを提供しています。ほぼすべての貨物が対応しているので、トラッキングは容易です。
対応していない航空会社の場合は、運送会社のトラッキングシステムを参照しましょう。もちろん、便名さえわかれば航空機自体のトラッキングも可能です。
航空輸送のトラッキングで必要な書類
航空輸送のトラッキングで必要な書類は「Air Waybill(航空貨物運送状)」です。この書類も海上輸送と同じく輸出入の際に必要な書類なので手元にあるはずです。
ただし、混載貨物の場合は注意が必要です。通常、貨物のトラッキングに使うAir Waybillには「Master番号」と「House番号」があります。混載貨物の問い合わせの場合は「House番号」を使用します。
航空輸送の場合はほとんどが混載貨物となるので、トラッキングする際はHouse番号を使うとおぼえておいたほうが良いでしょう。
航空機の動きを見ることは可能?
船舶と同じように、航空機の動きを調べることは可能です。貨物が乗る便は事前に知ることができるので、その情報を使えば追跡できます。
どこを飛んでいるかが可視化される位置情報サイトもあります。もちろん便ごとで検索できるので、航空機の動きを知れて見るのも少し楽しいですよ。
【参考:flightrader24】
まとめ|国際輸送では正確なトラッキングができるの?
国際輸送において、貨物の状況は気になるものです。そこで海上輸送や航空輸送を問わず、すべての国際輸送ではトラッキングが重要です。
現在では電子化が進み、コンテナや貨物の管理がスムーズになりました。GPSを利用し、正確な位置を知ることが可能なので、貨物の遅れや入港先の変更などにも迅速に対応できます。
貨物を輸送する際は、ぜひトラッキングシステムを利用してみましょう。また、船舶や航空機の動きを見るだけでも自分の貨物がどこを通って運行しているのか見られて楽しいですよ。